Fably JOURNAL_2022.08.18更新

denim


デニムの基礎知識と日本有数のデニム産地「三備地区(さんびちく)」




デニムとは?

       

デニムとは、インディゴ染料で染めたタテ糸と、染色をしていない白いヨコ糸を使用した肉厚の綾織り生地です。フランス南部のニーム地方で誕生したことから、フランス語の「Serge de Nimes セルジュ・ドゥ・ニーム」(ニーム地方の綾織物)という言葉が現在の「デニム」の語源と言われています。
もともとは天然インディゴ(藍)を使用して染色されていましたが、コストも高く扱いが難しかったことから、1900年代に安価で扱いやすい合成インディゴが開発され、今では合成インディゴで染色したデニム生地が一般的です。        
デニム=パンツの種類の一つとして認識している方も多いですが、本来はジーンズを形成するための生地を「デニム」といい、「ジーンズ」がパンツの種類を指します。



デニムやジーンズでよく見かけるオンス(OZ)って?

デニム生地の厚さはオンス(OZ)という「重さ」で区分されます。オンスはヤード・ポンド法で使われる質量の単位です。1オンスは約28.35グラムなので、たとえば「4.3oz /㎡」の場合は「1平方メートルあたり約122グラム」ということを表します。重い生地ほどオンスの数字は大きくなる(≒厚い生地ほどオンスの数字は大きくなる)のです。一般的に10オンス以下の生地は「ライトオンス」、15オンス以上の生地は「ヘビーオンス」と呼ばれています。
グラム表記が一般的な日本ではあまり馴染みのない単位ですが、アメリカやイギリスでは一般的なので、ジーンズやデニム生地はオンスとグラムが併記されるケースも珍しくありません。



日本有数のデニム産地「三備地区」

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日本のデニム産地として広く知られている「三備地区(さんびちく)」は、岡山県から広島県にまたがる3つのエリアの総称です。
・備前: 岡山県の南東部(児島を含む)
・備中: 岡山県の西部(井原、倉敷美観地区など倉敷市の中心エリアを含む)
・備後: 広島県の東部(福山を含む)

三備地区では、江戸時代の綿栽培からはじまり、徐々に厚地の綿織物を中心とした繊維産業が根付き、ジーンズやその素材(デニム生地など)の生産は1960年代から盛んになったと言われています。高いクラフトマンシップを誇り、日本でも有数の産地として名高い三備地区でつくられる国産ジーンズやデニム生地のファンは多く、国内はもとより海外の名だたるブランドの間でも高評価を得ています。

 


 

Fablyサプライヤーの国産デニムを紹介!

         

Fablyのサプライヤーには、三備地区のうち備中と備後でデニムづくりに取り組んでいる企業が3社あります。各社の特徴やおすすめ商品について地区ごとにご紹介していきます!


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岡山県井原市にある、創業60年のデニム生地を中心に取り扱う織物工場です。原料、織り、加工などを吟味し、オリジナルの商品開発やストック展開を行っています。          
>>Fablyスタッフコメント:岡本テキスタイルさんの生地はヴィンテージ風のかっこいいものが多いですが、特に旧式の機械から織りなされるクラシカルなデニム生地は、独自のゆらぎのある風合いがとても魅力的です。          
denim_ok> 株式会社岡本テキスタイルのデニムをもっと見る



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絣の織物の製造からはじまった明治40年創業の老舗の織物工場です。最新の高速回転のエアージェット織機から、レピア織機、シャトル織機まで幅広いスペックを使いこなし、多重織、柄織からデニムの定番生地まで手がけます。          
>>Fablyスタッフコメント:篠原テキスタイルさんの生地は洗練された都会的なイメージのものが多いですが、中でもおすすめはテンセルデニムです。高密度でなめらかな風合いがとても上品です。          
denim_sh> 篠原テキスタイル株式会社のデニムをもっと見る



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三備地区を中心に全国の企業と連携し、各社の強みや個性を理解した上で、それぞれの架け橋となり、高品質でバリエーション豊富な国産デニムを生産しています。          
>>Fablyスタッフコメント:リスク展開の豊富さが随一のタンチテックスさん。通常の綿使いはもちろん、機能素材や麻、オーガニックコットンなどのサスティナブル素材使いのものまで、様々な厚みやカラーから選べるのが魅力的です。          
denim_tn> 有限会社タンチテックスのデニムをもっと見る




今回はデニムについてご紹介しましたが、今後も生地やサプライヤー各社の情報を発信していきますのでどうぞお楽しみに!

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